1ヶ月あたりの食費はいくらが適正? 食費の目安は?
配信日: 2021.06.09
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
みんないくら使っている? 食費の平均額
まずは、ほかの家庭では食費にどれくらいお金をかけているのか、平均値をチェックしてみましょう。総務省の家計調査(※1)によると、1ヶ月あたりの食費の平均は以下のとおりです。
ここでいう食費には、飲料・お酒類、外食なども含まれています。当たり前のことですが、家族の人数が増えるほど食費の平均額は上がります。なるべく自分の状況に近い家庭を参考にしましょう。
この統計によると、支出(税金や社会保険料除く)に占める食費の割合【エンゲル係数】は、家族の人数に関係なくおおむね25~30%の範囲内でした。一般的に、高収入な家庭ほどこの割合が低くなる傾向があります(※2)。
食費の目安は手取りの15~20%
一般的な食費の水準がわかったら、次は自分の場合はいくらくらいに抑えるべきか具体的に考えてみましょう。
本来は、家計全体のバランスを見て「お金をかけたいところ」「そこまでこだわらないところ」のメリハリをつけながら配分を考えるのが理想的です。
例えば、「食べるのが趣味で、外食もお取り寄せも大好き!」という人と、「食にかけるお金や時間があったら、その分を好きなアーティストのライブに費やしたい」という人では、食の重要性がまったく違うので、その人にとってのベストな支出金額も違うからです。
ただ、「そうはいっても目安がないとわかりにくい……」という方は、ひとまず「手取りの15~20%」で考えてみましょう。具体的には以下の金額です。
だいたいこの範囲内に収まっていれば、「食費が高すぎて家計が極端に圧迫される」といった事態にはなりにくいのではないでしょうか。
まとめ:平均や目安を参考に「わが家のベストバランス」を見つけよう
食費の金額に「これじゃないとダメ!」のような絶対的な正解はありません。あくまで平均や目安は参考程度に、いろいろ試したり考えたりしながら、自分や家族が無理なく過ごせて、ほかの支出に影響しないような食費の割合を見つけていきましょう。
理想の家計バランスについては過去の記事(※3)でも紹介しています。家計をうまくやりくりしたいからといって、我慢だらけの苦しい節約をしてしまうと、ストレスをためてしまって継続できないかもしれません。
食費を抑えたいと思ったら、レシピを工夫する、生産者さんから直接購入できる通販サイトを使ってみる、自分で育てる、ふるさと納税で特産品をもらうなど、楽しみながら取り組めそうなことにチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。
(※1)総務省「家計調査 家計収支編 総世帯(2020年)/4世帯人員・世帯主の年齢階級別総世帯」
(※2)総務省統計局「統計Today No.129/明治から続く統計指標:エンゲル係数」
(※3)ファイナンシャルフィールド「うちの出費、もしかして多すぎ…?理想の家計バランスとは」
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表