更新日: 2024.10.07 働き方

〈働く女性を応援する〉④ ネイルサロンやカフェをオープンするときに必要な2つの開業資金とは

〈働く女性を応援する〉④ ネイルサロンやカフェをオープンするときに必要な2つの開業資金とは
「起業となると膨大な開業資金がかかる」と思っている方は少なくないのではないでしょうか?「ぷち起業」と言われるように、スモールビジネスを手掛ける起業家が増えています。事業にリスクはつきもの、でもそのリスクをお金の面で最小限に抑えて事業を始める、そんなスタートアップの仕方があります。
黒澤佳子

執筆者:黒澤佳子(くろさわよしこ)

CFP(R)認定者、中小企業診断士

システム監査技術者、不正検査士(CFE)
アットハーモニーマネジメントオフィス代表
栃木県出身。横浜国立大学卒業後、銀行、IT企業、監査法人を経て独立。個別相談、セミナー講師、本やコラムの執筆等を行う。
毎日小学生と高校生の子育てに七転八倒しながら、明日の子供たちが希望を持って暮らせる社会の実現を願い、金融経済教育に取り組んでいる。
また女性が自分らしく希望を持って生きられるよう、女性起業家支援を中心に経営サポートを行っている。
大学では会計、マーケティング、経営、経済等のビジネスの基本科目の講義を担当。
https://www.atharmony-office.jp/

 

起業するときにかかる費用はいくら?

会社を設立する場合(法人を設立)は、登記をしなければならないため、株式会社で約25万円の設立費用がかかります。また株式会社の場合は、出資金(資本金)が必要です。以前は1,000万円以上の資本金が必要でしたが、現在の制度では1円でも株式会社を設立することができるようになっています。
 
一方で、会社を設立しなくてもビジネスはできます。個人事業主の形態でビジネスをする場合は、これらの費用は一切かかりません。さらにいうと、税務署に「開業届」を出さなくてもビジネスはできますが、「青色申告特別控除」を受けるためには「開業届」が必要ですし、補助金申請や融資を受ける際にも「開業届」が必要なので、「開業届」は出しておいた方がよいでしょう。
 
一般に、企業相手のビジネス(BtoB)の場合は、法人でないと取引をしてもらえないことがあるので、会社を設立する方が多いですが、個人相手のビジネス(BtoC)の場合は、個人事業主として事業を始める方が多いのが現状です。「起業=会社設立」と安易に考えず、自分がしたいビジネスがどのようなものかを見極めた上で、起業の形態を選択すればよいのです。
 
  

起業するときに、開業資金はいくら必要?

業種や開業の形態によって、必要なお金と必要でないお金があり、必要資金は大きく変わります。業種でいうと、販売や飲食などには仕入があり、原価がかかります。一方でサービス業の場合は、基本的に原価がほぼゼロになります。
 
開業の形態でいうと、店舗をもつ場合と無店舗の場合で大きく変わりますし、店舗も自宅か自宅外かで家賃や保証金などが変わってきます。
 


 

 
開業資金には、設備資金と運転資金があります。設備資金は、開業以前に必要なお金のことで、機械設備、パソコン、プリンター、備品類、店舗内装費、設立手続費用などです。運転資金は、開業後の事業継続のために必要なお金のことで、仕入代金・人件費・家賃・交通費・通信費・光熱費・事務消耗品費などがあります。
 
運転資金は、初めの3~6ヶ月の間、売上収入が得られなくても事業運営できるだけのお金を用意しておくことが望ましいですが、設備資金と比べると金額は小さめになります。自分のビジネスの場合、どれくらいの資金が必要になるのか、見積もってみましょう。それによって、目標が明確になります。
 
Text:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士、システム監査技術者、不正検査士(CFE)
アットハーモニーマネジメントオフィス代表
 

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