更新日: 2019.11.23 家計の見直し

もうすぐ年末! 来年に向けて1年間の家計を見直そう

執筆者 : 下中英恵

もうすぐ年末! 来年に向けて1年間の家計を見直そう
2020年も残すところ約1ヶ月となりました。今年は、元号が変わるにあたり、超大型の連休があったり、10月には消費税の増税が行われたりとイベントも多く、例年に比べて支出が多かった方もいるかもしれません。
 
今回は、2019年のお金の使い方や、現在の家計を分析し、来年に向けてマネープランを立ててみましょう。
 
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

家計チェックに必要なもの

まずは、現在の家計の状況を確認していきましょう。預金通帳などを確認し、以下のお金を把握します。
 
1.2019年の収入(ボーナスを含む)
2.2019年の支出
3.金融資産(現金・預金・株や投資信託などの金融商品)
4.その他資産(不動産・車などの現在の価格)
5.負債(住宅ローン・車のローンなど)

 
ざっくりとした数字でも構わないので、エクセルなどにまとめてみるようにしましょう。
 

家計の分析

次に、家計の状況を詳しく分析していきます。まずは、年間の収支についてです。以下の式で、収支を確認することができます。
 
年間収支=2019年の収入(ボーナスを含む)-2019年の支出
 
年間収支がマイナスになっている方は、支出を減らす、または、収入を増やすなど、すぐに改善することが必要です。黒字家計となっていても、思うように貯金ができていない場合は、固定費を節約することができないか等を検討することが大切です。
 
そして、家計のバランスについてもチェックしていきます。以下の式により、家計の自己資本を計算します。
 
家計の自己資本=金融資産+その他資産-負債
 
長期的な住宅ローンを組んでおり、さらに住宅や土地などの現在価格が下がっている場合、自己資本がゼロに近いか、最悪の場合はマイナスとなってしまいます。
 
ローンは、金利を払わなくてはならないので、早期に返済する方がよいでしょう。家に余剰資金があり、資産運用などを行っている場合は、まずは借金を返済することを優先させるようにしましょう。
 
家族構成や、世帯主の方の年齢などにもより一概には言えませんが、家計の自己資本は、年間支出の2倍くらいあると取りあえず安心です。自己資本に余裕があると、無駄な保険に加入する必要がないので、保険料を節約することもできます。まずは、自分たちの家計のバランスを確認することから始めてみましょう。
 

2020年のお金のプラン

家計の分析ができたら、来年に向けて、マネープランを立てていきましょう。例えば、今年よりも確実に貯金をしていくために、毎月先取り貯金をする金額を増やすことを検討したり、ローンを冬や夏のボーナスで一気に返済してしまうのも有効ですね。
 
さらに、住宅ローンなどがなく、自己資本に余裕がある方は、資産運用にチャレンジしてみましょう。つみたてNISAやiDeCoと呼ばれる制度は、税制上優遇が受けられるので、利用する方がお得です。金融庁のHP(※1)やiDeCo公式サイト(※2)などを確認してみましょう。
 
いかがだったでしょうか? 年末年始は、家計を見直す絶好のチャンスです。普段は忙しくてなかなかできませんが、しっかり時間をとって自分たちの家計のバランスを把握することが大切ですね。
 
今回ご紹介した簡単な数字や式を使って、来年に向けてどのように改善していったらよいか、ぜひ家族で検討してみてはいかがでしょうか?
 
参考
(※1)金融庁「NISAとは?」
(※2)iDeCo公式サイト
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者