更新日: 2024.10.07 家計の見直し
あれ、今月の収支やばいかも。増税は家計見直しのチャンス。この機会に支出を見直そう
執筆者:藤井亜也(ふじい あや)
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長
教育カウンセラー、派遣コーディネーター、秘書等、様々な職種を経験した後、マネーセンスを磨きたいと思い、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。
「お金の不安を解決するサポートがしたい」、「夢の実現を応援したい」という想いからCOCO PLANを設立。
独立系FPとして個別相談、マネーセミナー、執筆業など幅広く活動中。
<保有資格>
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ファイナンシャルプランナー(AFP) 、住宅ローンアドバイザー、プライベートバンカー、相続診断士、日本心理学会認定心理士、生理人類学士、秘書技能検定、日商簿記検定、(産業カウンセラー、心理相談員)
<著書>
「今からはじめる 理想のセカンドライフを叶えるお金の作り方 (女性FPが作ったやさしい教科書)」※2019年1月15日発売予定
令和元年10月1日より消費税10%
まずは消費税の歴史を見ていきましょう。
<消費税の歴史>
1989年4月 消費税法を施行(消費税3%)
1997年4月 消費税5%
2014年4月 消費税8%
2019年10月 消費税10%
こうして見てみると、消費税施行から8年後に3%から5%へ増税、その17年後に8%に増税、そして5年後に10%に増税したことが分かります。
高額な家電や車、マンションなどを増税前に購入する駆け込み需要は、消費税が5%から8%に増税される前に多かった印象です。17年という年月が経過し、3%も増税されるわけですから、インパクトが大きかったのでしょう。
今回の増税では、その後の消費が落ち込まないよう、さまざまな施策がとられました。
軽減税率とは?
消費税は10%に引き上げられましたが、私たちの生活に必要な飲食料品は8%とする軽減税率が導入されました。飲食料品は「人の飲食または食用に供されるもの」とされ、酒類や外食、ケータリング等は標準税率(10%)となります。
お店側はレジを変更したり、これまでの営業を変えたりと大変だったかと思います。持ち帰りもできる、店内でも食べられるお店などは、どちらかに統一させたり、それぞれの場合で値段を変えたりと、今後の経営や売り上げにも関わることなので、苦労されたことでしょう。
私たち消費者としては、できるだけ軽減税率のものを購入し、増税に対応していきたいものです。軽減税率だけでなく、他にも施策があります。それは、キャッシュレス・消費者還元事業です。
キャッシュレス・消費者還元事業とは?
お店での支払いをキャッシュレス決済(クレジットカードやプリペイドカード等)で行うことで、ポイント還元が受けられる施策です。
日本は世界的に見ても、キャッシュレス決済が進んでいないことをご存じでしょうか?現金を持っていない外国人旅行者の方が、お店の支払いで困っているところを見たことはありませんか? 海外では決済のほとんどはカードなのです。
2020年、来年は東京オリンピックが開催されます。これまで以上に海外からのお客さまが増えることでしょう。キャッシュレス決済をうながすCMが多く流れていますが、国から補助金が出ることで、このキャッシュレス決済も推進されています。
消費者はこれまで現金で支払っていたものを、クレジットカードやプリペイドカード、アプリ決済などで行うことで、ポイント還元があります。増税分をカバーすることにつながります。お店により、ポイントの還元率が異なります。よく使われるお店については、チェックしておくとよいかもしれません。
家計への影響は?
日常生活に必要なものは、軽減税率やキャッシュレス決済の恩恵で大きなダメージはないかもしれません。それ以外のお買い物は、金額が高ければ高いほど、2%の増税分が負担に感じられるでしょう。
収入が増税分アップすればよいのですが、変わらない場合、やはり家計の見直しをしていく必要があります。増税のタイミングは家計の見直しのタイミングにもつながります。
増税前と後で、変化のあった項目を見直すことも重要です。例えば、食費はそれほど変化がなかったけれども、外食費や交際費が増えてしまったとします。その分は他の支出を抑えなくてはなりません。
定期購入しているもので、毎月なくてもよいけれど買い続けている、雑誌やお茶などないですか? 支出を1つ1つチェックしていくと、無駄なものが見えてきます。
外食費や交際費などは皆さんの大切な生活の一部です。増税により減らしてしまっては、生活の質が落ち、楽しみが減ってしまいます。減らすのは無駄な支出です。
消費税の増税を機に、増税前と増税後の家計の見直しをすることをお勧めしています。見直しをすることで、よりお金を大切に使うことができます。ぜひ参考にしてみてください。
執筆者:藤井亜也
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長