更新日: 2019.07.24 その他家計

東京オリンピックのチケット落選した人に聞きたい「本当に見たかった?」用意したお金でできる事

執筆者 : 岩永真理

東京オリンピックのチケット落選した人に聞きたい「本当に見たかった?」用意したお金でできる事
東京オリンピックのチケット購入申請をされた方は、その当落の結果が去る6月20日に通知されました。
 
一部当選した人がいる中で、たくさんの応募があったせいか、落選という結果にあぜんとしている人も多く、チケット申請のために策略を考え応募に費やした時間を返してほしいと嘆く声もあります。オリンピックは平和の祭典であり、商業主義的な利益優先のイベントではないはずです。
 
今回落選したからといって、まだチケット購入の機会はあると言われていますが、リサーチ等にさらに時間を費やさなければならないかもしれません。落選を機に今一度東京オリンピックの意義やお金の使い道を考えてみましょう。
 
岩永真理

執筆者:岩永真理(いわなが まり)

一級ファイナンシャル・プランニング技能士

CFP®
ロングステイ・アドバイザー、住宅ローンアドバイザー、一般財団法人女性労働協会 認定講師。IFPコンフォート代表
横浜市出身、早稲田大学卒業。大手金融機関に入行後、ルクセンブルグ赴任等を含め10年超勤務。結婚後は夫の転勤に伴い、ロンドン・上海・ニューヨーク・シンガポールに通算15年以上在住。ロンドンでは、現地の小学生に日本文化を伝えるボランティア活動を展開。
CFP®として独立後は、個別相談・セミナー講師・執筆などを行う。
幅広い世代のライフプランに基づく資産運用、リタイアメントプラン、国際結婚のカップルの相談など多数。グローバルな視点からの柔軟な提案を心掛けている。
3キン(金融・年金・税金)の知識の有無が人生の岐路を左右すると考え、学校教育でこれらの知識が身につく社会になることを提唱している。
ホームページ:http://www.iwanaga-mari-fp.jp/

2020年の東京オリンピックを見るべき人とは?

日本で行われるオリンピックは、1964年以来56年ぶりです。前回の東京五輪で、当時10歳だった少年少女は66歳になっています。66歳であれば、今回の東京五輪も見られる可能性は十分にあります。
 
しかし、今後もほぼ50年に一度のペースで、東京あるいは日本の他都市でオリンピックが開催される保証はありません。
 
むしろ、今後少子高齢化がますます加速する日本では、オリンピックを開催するだけの費用対効果を考えると難しくなる可能性の方が高いかもしれません。そうなれば、オリンピックを一生に一度はどうしても見たいと思う人は、困難があっても見ておいた方がよいのかもしれません。
 
一方で、今後もほぼ50年に一度ペースで開催される可能性があると仮定するならば、
1.50年後には年齢的に観戦が難しい(例:現在40~50代以降の人など)
2.絶対見たい競技や選手がいる

の両方の条件を満たす人ならば、チケットを入手する価値があるといえるでしょう。
 
大会ボランティアの申請も昨年ですでに締め切られていますので、新たにボランティアとしての参加の道は断たれています。今回の抽選で落選した人がチケットを入手するためには、次のチケット販売に期待するしかありません。
 

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チケットを購入したつもりでできること

チケットの購入申請がオンラインであったこともあり、予想外に購入代金が高くなってしまった人もいるでしょう。当落結果がでるまで、ドキドキして待ってはいたものの、実際に当選したら支払いのやりくりに困り、落選してホッとしている人もいるかもしれません。
 
とはいえ、一度は覚悟を決めて購入の決心をしたのですから、安くはないチケット代金を払う心づもりはあったでしょう。
 
生での観戦をあきらめるならば、実際にチケットを買ったつもりで他の用途に使うことも検討してみてはいかがでしょうか。とりあえず申し込んでみたという人ならなおさら、もしかしたらオリンピック観戦よりも有益なお金の使い道が見えてくるかもしれません。
 
実行するかしないかは後で考えるとして、まずは自由に発想することができます。例えば、50万円を支払うつもりでいた場合、下記のことも可能でしょう。
 
国内・海外旅行、海外留学
趣味
スポーツ
学費、資格学校に通って資格取得
高級ホテル・レストランでの宿泊・食事
高級グルメお取り寄せ
宝飾品、時計、スマホ・パソコン・4K対応テレビなどの購入
これまで我慢してきた物の購入・我慢してきたことの実行
    等々
 
もちろん実際にオリンピックを生で見られれば、素晴らしいことですし、感動もひとしおでしょう。しかし生で見ることができなくても、日本選手の活躍は間違いなくテレビで放映されます。
 
テレビで見たからといって、選手の活躍は同様に感動に値するもので、色あせることはありません。それは私たちがこれまで海外のオリンピックをテレビ観戦してたくさんの感動を与えてもらってきた経験からも実証済みです。
 
それならば、実際に生で観戦するために一度は払うつもりでいたそのお金の有効活用を考えることは、実はより納得できるお金の使い方につながるのかもしれません。
 

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お金を活かすも殺すも使い方次第

例えば、オリンピックを生で見る代わりに4Kチューナー内蔵テレビを購入すれば、家族全員が楽しめて、しかもオリンピックが終わってもなお楽しむことができます。日本メーカー製は、液晶なら43型で11万円代から、55型で18万円~25万円、有機ELなら55型で31万円~35万円です。
 
お金持ちは、「お金を何に使うのが一番有効か」を考えすぎて、結局は何も使わないからお金が貯まる、という話もあります。
 
単純ですが、お金は使わなければ貯まるのです。オリンピックチケットを購入したつもりで、その金額をまるまる貯金(つもり貯金)するというも、今すぐ使わずにじっくり考える時間を持てるのでよいかもしれません。
 
ただし、2019年10月には消費増税が予定されていますので、確実に必要と見込まれるものは貯蓄しておくより増税前に購入した方がよいでしょう。
 
執筆者:岩永真理
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
 

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