更新日: 2024.10.07 家計の見直し

お金がない・貯金できない夫婦に共通する3つの問題点

お金がない・貯金できない夫婦に共通する3つの問題点
「夫婦とお金」の問題は切っても切れないものです。

お金に対してセンスの違いからか、夫婦問題へと発展してしまうケースも多いようです。どうやら、そのような夫妻には、ある共通の特徴があることがわかりました。
寺門美和子

執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)

ファイナンシャルプランナー、相続診断士

公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
大手流通業界系のファッションビジネスを12年経験。ビジネスの面白さを体感するが、結婚を機に退職。その後夫の仕事(整体)で、主にマネージメント・経営等、裏方を担当。マスコミでも話題となり、忙しい日々過ごす。しかし、20年後に離婚。長い間従事した「からだ系ビジネス」では資格を有しておらず『資格の大切さ』を実感し『人生のやり直し』を決意。自らの経験を活かした夫婦問題カウンセラーの資格を目指す中「離婚後の女性が自立する難しさ」を目のあたりにする。また自らの財産分与の運用の未熟さの反省もあり研究する中に、FPの仕事と出会う。『からだと心とお金』の幸せは三つ巴。からだと心の癒しや健康法は巷に情報が充実し身近なのに、なぜお金や資産の事はこんなに解りづらいのだろう?特に女性には敷居が高い現実。「もっとやさしく、わかりやすくお金や資産の提案がしたい」という想いから、FPの資格を取得。第二の成人式、40歳を迎えたことを機に女性が資産運用について学び直す提案業務を行っている。
※確定拠出年金相談ねっと https://wiselife.biz/fp/mterakado/
女性のための電話相談『ボイスマルシェ』   https://www.voicemarche.jp/advisers/781 

 

奥さんの家事負担が多いと出費が多くなる

総務省統計局の労働調査によると、2000年の共稼ぎ割合は52%でしたが、2016年には61%まで上昇しました。
 
なかでも、奥さんが35~44歳のカップルの共稼ぎが20%増加。また、奥さんが55~64歳のカップルの共稼ぎ世帯も増えています。ちょうど、中間管理職になる世代と、更年期が始まる世代にあたるかと思われます。
 
共稼ぎ夫婦が「お金の問題」で揉める場合、妻の不満でまず挙がってくるのが家事負担となっています。どうしても日本では古い習慣で、女性が家事を負担することが多いでしょう。なかなか男性には理解してもらえないところですが、女性は筋肉量が少ないので、疲れやすいからだの構造をしています。
 
また、現代人の女性の10%は貧血症状があり、隠れ貧血といわれる鉄欠乏性貧血を含めると、約半数の女性が該当するとか。貧血症状があると、体内に十分な酸素がめぐらず低酸素状態となるため、軽い家事でも動悸、息切れ、疲れやすい、頭痛・頭重、集中力がなくなる、といった症状が起こります。仕事で疲れたうえに、通勤での負担、会社帰りの買い物、夕飯づくり、あと片付け。これでは、フルマラソンをした状態と同じくらいの疲労感があるでしょう。
 
このような状態では、仕事が続けられなくなるので、夕飯はデパ地下のお惣菜や、お弁当になることも。また体力維持や改善のために、通院やサプリ、マッサージ代にお金を使う人も多いですね。
 
そんな奥さんを見てご主人は「だらしがない」とか「贅沢だ」と文句を言い、「俺も好き勝手にする」と言っては、仕事帰りに飲んできたり、趣味への投資やアマゾンでたくさん買い物をしたり、ゲームなどにお金を使う人もいます。そんなことで腹を立てて、お金を使っていたらお金は貯まりません。
 
できたらご主人も奥さんのからだを理解し、家事を手伝ってみたらどうでしょうか? テーブルにお箸を並べたり、飲み物の準備をしたり、ご飯をよそうだけでも助かるものですよ。また片付けも、一緒に手伝えば時間は半減。夫婦の会話も増えるでしょう。
 
  

話し合いがないカップル

今の時代は仕事だけでなく、趣味やステップアップの勉強に時間を費やしている人が多いと思います。
 
趣味や勉強は、復習や予習、宿題などの時間もとられ、時間がなくなり、夫婦の時間が取れなくなります。そればかりか、頑張っている自分に酔いしれてしまい「私はこんなに頑張っているのに」「俺は家族のためにやっているんだぞ」という慢心な心が芽生え、パートナーを責めるようになるようです。
 
そして、趣味や勉強にかかる経費は天井知らず。要求を満たそうとしたら、とめどなくお金は流れ出ます。
 
またストレス発散のための、飲食代や服飾費、癒し費用が必要となり、やはりお金が貯まりません。そんなとき、時折夫婦で「どんな生活をしていきたいか」ということについて話し合っていれば、セーブができたり応援ができたりします。人生を豊かにするために、趣味や勉強は不可欠です。
 
例えば「私は今年のフラダンスの発表会に参加して素敵に踊りたいから、それまでの数カ月は頑張らせて」とか「俺は社内で、次のポジショニングを得るために○○の資格が必要だから、取得までの間休み半分は使わせてくれ」と伝えるのです。少なくてもストレス消費は減るでしょう。
 
また、そのときは自分の言い分だけでなく、相手の意向も受け入れて、例えそれが本意に外れても、その理由を考える器の広さ深さがあれば、何事も成就できると思います。
 
 

お互いの収入を知らないカップル

最近増えているのが、夫婦がお互いの給与を知らないケースです。
 
知らなくても話し合いがされていて「毎月の生活費はいくらずつ出し合おうね」とか「将来のために、○○でお金を作ろうね」ということをお互いが合意して話し合えていれば問題はありません。
 
しかし、気になるものの確かめることができず、心でモヤモヤしている夫婦が多いのが現状です。
 
一緒に暮らしていますから、なんとなくお互いの消費については目がいくもの。不信があっても聞けずに「夫はわけのわからない買物が多い」とか「妻の趣味への投資は異常だ」など目が行き、心の中のモヤモヤが止まらなくなります。
一度「疑いモード」に入ると、妄想が始まり、すべてが不信になってしまうものです。
 
そのストレス発散で余分なお金を使いますから、このような夫婦もお金が貯まらずに、喧嘩も絶えなくなってしまいます。
 
監視がないと、手元にあるだけのお金を使い果たしてしまう人も多いでしょう。そこは夫婦なのですから、感情的にならずに「お給料はいくらもらっているの?」「将来のために、お金の準備はしている?」など、はっきり聞いてみたほうがよいと思います。
 
そのときに夫婦共に「感情的にならない」「頭から自分の意見だけを押さない」「相手の意見にも耳を傾ける」という、大人のたしなみを忘れないようにしてください。
 

 

話し合いと、ライフプランの確認ができる「品格のある夫婦」へ

人生100年時代になってくると、老後の夫婦の時間が増えて行きます。これからは、親世代や祖父母が暮らした時代とは変わってくるのです。妻が外で働くことも、夫が家事をすることも、珍しいことではなくなります。既成概念や「うちの親は」という考え方は捨ててください。
 
パートナーは自分が選んだ相手です。相手の足りないところは、自分の選択ミスだと思い、改善してもらえるように話し合うことではないでしょうか。簡単そうでできないのが「話し合い」です。話し合いを「自分の意見を押しつける場所」と勘違いする人が多いのですが、そこは品格を持って取り組んでください。
 
夫婦問題は「どーせ」とか「うちのは無理」という人がほとんどですが、改善したいなら、まずはその考えをクリアにするところから始めましょう。取り組んだ人は改善しています。
 
私はフラダンスを趣味としてやっているのですが、そのフラダンスを始めたころ「フラダンス離婚」をするカップルが多かったのです。趣味に没頭する妻に対して、夫は寂しい気持ちに素直になれず、フラダンスを否定します。
 
楽しい盛りの妻は、その夫に対して気持ちが離れ、会話がなくなりいつしか離婚へ向かうのです。その後、理解のあるパートナーを探して、再婚をした人もいます。
 
しかし、残念ながらフラも辞めてしまう人もいるのです。何のための結婚なのか、何のための趣味なのか、残念ですね。
 
人生を楽しみながら、資産形成をしていくのには「話し合いと投資」ではないでしょうか。
 
お互いの人生の目的と、夫婦共通の目的(ライフプラン)を確認し、それに添って投資をしていくと、「共通の目的」が芽生えてきます。
 
貯金では得られなかった喜びと満足が「投資」にはあると思います。資産形成をするために、夫婦でチームを組んで投資の勉強や研究をし「投活」をすることで、余分な無駄遣いやストレスが減り、お財布も心も豊かになり、仲良く老後を迎えることができると思います。
 
生活が多様化し、人生100年時代に向かう今、品格を持った大人のカップルになることが、人生を何よりも豊かにしてくれて、幸せな一生が過ごせると思います。夫婦関係のクオリティアップを目指してみてください。
 
Text:寺門 美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー/公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
 
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