更新日: 2019.01.11 NISA

最大800万円の非課税 つみたてNISAってなに?

執筆者 : 宮﨑真紀子

最大800万円の非課税 つみたてNISAってなに?
来年から始まる「つみたてNISA」。これは従来のNISAよりも、より実践向けに作られた制度です。資産運用は気になっていても、いざ始めるとなると躊躇している人は多いと思います。果たして「つみたてNISA」は初心者の不安を解消できるのか、その内容を検証したいと思います。

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宮﨑真紀子

Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

コツコツと長期間で資産形成することを重視

まず「つみたてNISA」とはどのような制度なのか、従来のNISAと比較しながら、4つの特徴を整理したいと思います。
 
1.対象となる商品は、少額からでも運用できる投資信託です。NISAでは個別株式も買うことが出来ますので、この点が大きな違いです。
 
2.投資信託の運用利益が非課税です。NISAの正式名称は「少額投資非課税制度」です。この“少額投資非課税制度”はNISAも「つみたてNISA」も同じです。
 
3.非課税投資枠は年間40万円で、非課税期間は投資した年から最長20年間です。
NISAは年間120万円×5年=600万円
つみたてNISAは年間40万円×20年=800万円
年間の投資枠は40万円ですが、総額ではNISAを上回ります。少しずつ、時間をかけて、資産形成をするための制度ということが分かります。
 
4.「つみたてNISA」の対象となる投資信託は、販売手数料が0円(ノーロード)で信託報酬も低いこと、頻繁に分配金が支払われないこと、といった法令上の条件が設けられています。これらは長期で運用をする際にはとても重要です。
 
運用成績が良くても、信託報酬が高いと、その分利益は下がります。また頻繁に分配されてしまうと、同様に複利の効果が薄れてしまいます。

このように選べる商品が限定されている点は、NISAと大きく違っています。11月8日時点で、「つみたてNISA」対象の投資信託は117本です。

投資信託全体では約5000本の商品がありますので、かなり絞られています。より多くの商品から選びたいという意見もありますが、長期運用に適した商品が厳選されていることで選択しやすくなっています。
 

リスクを小さくする方法

“貯蓄から投資へ”と言われて久しいですが、多くの人が投資へ踏み切れないのが現状です。「投資は必要だと思うが、投資を行わない理由」を尋ねると、「投資の知識がないから」「投資は損をしそうだから」「どのような商品を購入したら良いのかわからないから」「取引を行う時間的ゆとりがないから」といった回答が返ってきます。
 
どうしても損をしたくない。損をしないためには、かなり勉強しないといけない。勉強するのはちょっと・・・。この繰り返しとなるのです。投資は必要と思いNISA口座を開設した人の中でも、実際の稼働率は61%だそうです。
 
リスクのある商品に投資する場合、そのリスクを少なくする方法があります。それは「分散投資」です。まず1つの資産だけに投資するのではなく、値動きの異なる複数の資産に分散をします。株式だけでなく株式と債券に分散する、というのが代表例です。また投資先の地域を分散することも効果的です。
 
国内の株式だけでなく海外の株式に投資すれば、より大きな成長が期待できます。次に投資するタイミングです。儲けるためには、安く買って高く売るのが一番ですが、これは至難の業です。1度に投資せず、投資するタイミングを分散することで、高値買いを回避することができます。決まったタイミングで定額を積立投資する手法は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、平均的な購入単価を安くする効果もあります。
 
つみたてNISAは、このようなリスクを小さくする方法を備えています。バランス型(資産複合型)の国内外を対象とした商品を選び、毎月「つみたてNISA」を長期で運用すれば、リスクを小さく出来るということになります。

年額40万円の枠内で、毎月1万円ずつバランス型Aとバランス型Bに分散することや、バランス型と日本株式型に分散することも出来ます。
 

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つみたてNISAとNISAは、どちらかの選択制

つみたてNISAの対象商品は、金融庁のホームページで見ることが出来ます。http://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2.html
 
全ての商品を、全ての金融機関で取り扱っていません。取り扱い本数が多いのは、ネット証券で、最低積立金額も100円から対応している場合が多いです。年額40万円の枠を上限まで使うことを考えると、例えば毎月3万円ずつでボーナス月に2万円上乗せする計算になります。3×12+2×2=40 こういった積立方法の対応は金融機関によって異なりますので、金融機関を選ぶ際のポイントになります。
 
金融機関はNISA同様、同一年において1人1口座(1金融機関)しか開設が出来ません。また「NISA」と「つみたてNISA」も選択制で、両方の口座を持つことは出来ませんので注意が必要です。来年は「つみたてNISA」で投資元年になる人が増えると良いと思います。
 
Text:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士