更新日: 2019.06.14 その他資産運用
資産運用をしたいけど損はしたくない そんな人に国債がオススメの理由
そんな方には、比較的安全な商品と言われている「日本国債」がオススメです。
今回は、日本国債の特徴や注意点などについてご説明します。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
日本国債とは?
まずは、日本国債とはどういう商品なのか、確認していきましょう。
日本国債は、日本という「国」が発行する債券です。企業などが発行する株式や投資信託に比べて、より安全性が高い商品と言われています。
そして、日本国債のうち、私たち一般の投資家が購入できるものには、「個人向け国債」と「新窓販国債」の2種類があります。
「個人向け国債」は、「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3つに分けられます。
「変動金利」は、半年ごとに適用利率が変わり、受取利子の金額が増減しますが、「固定金利」の場合、利率は変わりません。また、変動金利も固定金利も、年率0.05%の金利が保証されています。そのため、日本の財政が破綻しない限り、損をすることはないと言えるでしょう。
さらに、3種類とも1万円から購入が可能なので、運用の元手資金があまりない方でも、気軽に始めることができます。
一方、「新窓販国債」は、「固定10年」「固定5年」「固定2年」の3種類に分けられます。
最低5万円から、5万円単位で購入することが可能です。利子は固定されていますが、購入後に市場の金利が上昇していくと、時価が目減りするので、償還期限前に売却する場合には、売却損が出ることもあります。
個人向け国債と新窓販国債の特徴を確認して、購入する商品を選ぶようにしましょう。
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国債投資をシミュレーション
では、実際に、国債に投資をするとどのくらい利益が出るのか、シミュレーションをしてみましょう。
例えば、変動10年の国債を平成21年に10万円購入した場合、受取利子の合計は、1715円(税引前)となっています。
銘柄 : 変動10年 第26回債
金額 : 10万円
発行日 : H21.04.15
償還日 : H31.04.15
受取利子合計(税引前):1715円
個人向け国債の運用シミュレーションは、財務省が公開しているウェブサイトにおいて、簡単に行うことができます(※)。
どのくらい利子がもらえるのか確認したい方は、ぜひチェックしてみましょう。
国債のリスクと注意点
最後に、国債を購入する場合の注意点を確認しておきましょう。
まずは、金利変動リスクについてです。固定金利の場合、市場の金利が上昇したとしても、上昇分の金利を受け取ることができません。また、変動金利の場合は、金利が下落すると利益が減ってしまうことがあります。
また、個人向け国債は、例外的な場合を除き、購入後1年間は換金することができません。そして、中途換金をする場合には、額面金額から所定の金額が差し引かれてしまいます。
さらに、新窓販国債は先ほどご説明したとおり、市場の金利が上昇するなどの状況によっては、売却損が出てしまうことがあります。このように、国債は思ったように利益が出ないケースがあることを認識しておくようにしましょう。
いかがだったでしょうか。国債は、株式や投資信託に比べると、比較的安全な商品です。もちろんリスクは伴いますが、いくつかの注意点を確認すれば、資産運用初心者の方でもチャレンジできるでしょう。
損をするのが怖くて、今まで資産運用が始められなかった方は、ぜひ国債の購入を検討してみてはいかがでしょうか。
出典 (※)財務省 個人向け国債お試しシミュレーション
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者