更新日: 2019.01.07 NISA
手続きは11月末までに! NISAの非課税期間終了直前の注意事項
NISAが誕生した最初の年、2014年に株式や投資信託などを購入した人は、2018年12月末で最初の非課税期間が終了します。
すでに、2014年に購入した分は売却した、あるいは、ロールオーバー(2019年の非課税口座に移管)の手続きを終えた人が多いようですが、まだどうするか迷っている人や非課税期間が終了することを忘れていたという人もいるようです。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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株式市場に振り回されて手続きを失念しないように
2018年の株式市場は、9月末から10月上旬にかけて、日経平均株価が2万4000円の大台に乗りました。
約27年ぶりの高値を付けたことから、その時期にうまく売却できた人は、そろそろ2019年の投資戦略を視野に入れたいところです。
しかし、実際には高値圏で売却することはとても難しいですね。
ちょうどその頃は、取引している証券会社や銀行などから、2014年の非課税期間が終了する旨の案内があり、ロールオーバーする場合の手続きを含め、「どうしようか迷っているうちに売り時を逃してしまった」という声も聞かれました。
NISAは、その制度上、長期投資に向いていますが、購入後5年目まで保有を継続していた場合は、ここからの出口戦略が重要になってきます。
ロールオーバーすればさらに5年間非課税での保有を続けることはできますが、その分、翌年の非課税枠を使えなくなります。
また、課税口座に移管した場合は、12月末時点の時価を取得費として売却した際の譲渡損益を計算するため、実際には譲渡損失が生じたとしても課税されることがあります。
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ロールオーバーの手続きは11月末までに
2018年末でNISAの非課税期間が満了となる分が残っている場合、売却するか、ロールオーバーするか、課税口座に移管するか、という3つの中からの選択を迫られます。
今年の9月以降は特に株式市場の変動が大きかったことから、決断できないままロールオーバーの手続きの期限が迫っている人もいるようです。
ロールオーバーの手続きの期限は、証券会社や銀行などによって異なりますが、ほとんどのところで11月末までか、遅くとも12月中頃までには締め切られてしまいます(一部に12月28日まで受け付けるところもあり)。
その後は、年内の決済最終期限までに売却しなければ、12月末時点の時価で課税口座(通常は特定口座、特定口座を開設していない人は一般口座)に移管されることになります。
ここからは、ロールオーバーの手続きをしなかったものについて、年末年始の注意点を記します。
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非課税で売却できる期限を確認しておこう
2018年の証券会社の大納会は12月28日(金)で、この日が年内最終受渡日(決済日)となります。
国内の取引所に上場されている株式、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)の決済は、約定日(売買が成立した日)から起算して4営業日目に行われます(3営業日後決済)。
そのため、2014年に購入した分について、非課税のまま売却できるのは12月25日(火)が最終となります。
投資信託については、国内の資産を中心に運用するものは上場株式と同じく、12月25日が最終期限です。
ただし、外国の資産を組み入れた投資信託の場合は、換金の申し込みから決済までの期間が、一般に国内上場株式よりも1~3営業日程度長くなります。
今年は、12月22日(土)から24日(月)が3連休であるため、投資信託によっては、12月21日(金)以前に換金の申し込みをしなければ、非課税での取り扱いができなくなります。
投資信託の銘柄ごとの受渡日については、目論見書などでの確認が必要です。
なお、国内上場株式などについては、2019年7月16日約定分から決済期間が1日短縮されて、2営業日後決済となる予定です。
年をまたぐ決済に注意!
非課税期間が満了となる株式や投資信託などは、年をまたいで1月に決済となる取引に注意が必要です。
年またぎの決済について、ロールオーバーの手続きをしたものは非課税ですが、課税口座への移管を選択したものは移管後の受け渡しとなります。
そのため、売却価格(解約価額)が移管時の時価(本年12月末時点の時価)を上回る場合、売却(解約)に伴う譲渡益について課税されます。
たとえば、12月26日に株価1000円で売却(1月4日決済)し、12月28日の株価終値が950円だったような場合です。
さらに、この間の取引について、証券会社によってはオンラインサービスでの注文ができないなど、制限される場合もあります。
あらかじめ確認しておきましょう。
なお、非課税期間が満了となる株式の配当金や投資信託の分配金について、すでに受け取る権利を得ているものであっても、年をまたいで支払われるものについては非課税とならないことに注意が必要です。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)