更新日: 2019.01.11 NISA
選択肢は3つ NISAの非課税期間終了で選択できる道
NISAを利用されている方の所には「2014年に一般NISAで買付けをされたお客様へ」といったお知らせが、口座を開設した金融機関から届いているのではないでしょうか。今後どうするのかを決めなければなりません。
Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
選択肢は3つある
NISA制度は「非課税」ということで注目されました。非課税期間は5年間。この5年の間に、購入した投資信託や株式を既に売却して益を得た方は「非課税」のメリットを実感されたと思います。持ち続けている方は、非課税期間終了が近づいて、今後どうするのかを決めなければなりません。選択肢は3つあります。
(1)売却する
今持っている投資信託や個別株式を売却して、現金化します。来年のNISA口座で買い付ける資金に充当しても良いと思います。当初の購入価額50万円のものが60万円になっていても、利益の10万円に関して課税されません。
(2)課税口座に移管する
今持っている投資信託や個別株式は持ち続けたいが、来年のNISA口座では他のものを買いたい場合です。当初の購入価額50万円のものが移管時に60万円になっていたら、それが取得価額となります。その後80万円になった時に売却すれば、80-60=20万円に関して課税されます。
(3)2019年の一般NISA口座に移管(ロールオーバー)する
今持っている投資信託や個別株式を、来年のNISA口座に移管して、そのまま持ち続ける場合です。
当初の購入価額50万円のものが移管時に60万円になっていたら、(2)と同様にその価額で移管されます。来年のNISA口座で、新たに買い付けることが出来るのは、年間枠120万-移管した60万=60万円になります。もし移管時の価額が120万円を超えていてもロールオーバーは可能です。ただし、新たな買い付けはできません。
【PR】日本財託グループセミナー
NISAの使い方を5年先まで考える
実例として私の場合を取り上げてみます。
2014年11月から12月にかけて個別株式を5銘柄買いました。「せっかくNISA制度が始まったのだから、今年の枠は年内に使わないと。値上がり益を非課税にしたい」と駆け込んだ感じです。この5年の間に2銘柄は売却しました。残りの3銘柄も値上がりしていますので、売却すれば非課税の恩恵を得ることができます。
実は今年、NISA口座を開く金融機関を変更しました。ですので、ロールオーバーはできません。(1)売却するか (2)一般口座に移管するか、になります。5年間持ち続けた個別株式は、それなりに愛着があります。中でも優待のある銘柄は、今ではそれも楽しみになっていますので、長期保有になりそうです。
他の2つも、未だ成長を応援したいと思っていますので、今は(2)を選択する予定です。
もしロールオーバーできたとしても、これらの株式をロールオーバーはしなかったと思います。5年の間には、投資環境も商品の内容も変わりました。自分の資産内容や老後までの年数、その他諸々も違ってきました。あっという間の5年ですが、「5年は長い」とも感じます。5年先を見据えて、次のNISAを考えたいと思います。
Text:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)
相続診断士
【PR】SBI証券のNISA(ニーサ)