更新日: 2019.03.26 株・株式・FX投資
長期投資でしっかりトクする 配当金狙いで株式投資をする方法
チャートとにらめっこする必要がないので、時間がない会社員に向いている投資スタイルです。株主優待銘柄なら株主優待もゲットできますね。
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エフピーウーマンは、女性ファイナンシャルプランナーによる、女性のためのお金の総合クリニックです。当社の所属ファイナンシャルプランナーは全員が女性。家計管理、資産運用、不動産、保険、年金など幅広いお金の知識と、女性ならではの視点から、人生をより豊かに、キラキラと輝かせるための「お金の教養」を伝えています。
配当金狙いの投資
株式投資で利益を得る方法は、株を買って値上がりしたら売ることで得られる「売買益」と企業が投資家に利益の一部を還元する「配当金」があります。
売買益を得るには、なるべく株価が安い時に買って、高くなったところで売れば利益を得られますが、タイミングや銘柄選定が難しく、これで確実に儲けるには、チャート分析や日々の情報収集など、初心者にはハードルが高いと言えます。
一方、配当金の場合は、一度買ってしまえばあとは放っておいても配当収入が得られるので、日中に株価を気にしていられない会社員などには向いています。とはいえ、配当金狙いで投資をする場合にも銘柄選定は重要です。※次項参照
配当金の利回り
配当金がたくさんもらえる銘柄を選ぶには、まず配当利回りを知っておく必要があります。配当利回りは、1株あたりの配当金を株価でわり算することで出すことができます。
たとえば、株価が1,000円で配当金が1株あたり20円だとすると
20円÷1,000円×100=2%
配当利回りは2%となります。
東証1部全銘柄を加重平均した配当利回りは2.01%(2018年8月30日)となっているので、配当利回りが2%を超えているものは高配当株と言えます。現在の定期貯金の金利は0.01%ほどですから、配当金の利回りの高さがわかります。
配当金をもらうには
配当金をもらうためには、権利付き最終日までに株を購入しておく必要があります。
権利付き最終日とは、権利確定日の3営業日前です。権利付き最終日の翌営業日は権利落ち日となり、この日に株を売ってしまっても、配当金はもらえます。
権利付き最終日には配当金や株主優待をもらいたい人たちが株を買いたがるので、株価は上がる傾向があり、権利落ち日は株価が下がる傾向があります。配当金目当てであれば、早めに購入しておくとよいでしょう。
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配当金狙いの銘柄選び
配当金狙いで投資をする場合、配当利回りが高いものを選べばよいかと言うと、そうではありません。
配当利回りだけで選ぶと
配当利回りが高くなる要因は二つあります。
配当金÷株価が配当利回りなので、配当金の額が多くなれば、利回りは高くなります。もう一つは株価が下がった場合です。この場合も利回りは高くなります。
つまり業績が悪くなり、株価が下がって利回りが上がっているものを手にすると、いずれ配当が減配されて、最悪の場合には無配(配当がなくなる)になることもあります。またこのまま株価が下がり続けると含み損も抱えることになります。
長期投資の視点で選ぶ
配当金狙いであれば、とにかく長く持ち続けられる銘柄を選ぶことです。そのためには、その企業の実績や今後の展望なども視野に入れて選ばなくてはなりません。
◇チャートで株価の推移をチェック
・右肩上がりで株価が上がっているか
◇企業のIRサイトや四季報で業績の伸びなどを確認
・財務が健全であるか
・1株利益・純資産が増加傾向にあるか
・配当実績が増配傾向であるか
・事業に将来性があるか
これらの条件を満たし、なおかつ高配当の銘柄を選べば、長期保有しながらコツコツと配当収入を得られるでしょう。最初の銘柄選びはなかなか大変かもしれませんが、それさえクリアすればあとは何もする必要がないので、初心者でも始めやすい投資と言えます。
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配当金狙いならNISAを活用
せっかく高配当の銘柄を選んでも、20%税金を取られてしまったら落胆するのではないでしょうか。そこでNISAを活用しましょう。
NISAなら、売却益、配当金ともに非課税となります。
ただし、配当金の場合、受け取り方法を間違えると課税されてしまうので注意が必要です。
かならず、受取方式は「株式数比例配分方式」を選択しましょう。
株式数比例配分方式とは、配当金を証券口座で受け取る方法です。この方式を選択した場合のみ非課税となります。
配当金で安定収入を得る方法
世の中には、配当金だけで生活していける人たちもいます。しかし、仮に配当利回り3%として、年300万円の収入を配当金だけで得ようとすれば、1億円の株を保有しなければなりません。
どう考えても一般的な話ではありませんね。
配当収入はどのくらい?
利回り3%という高配当株として考えても、元手が100万円であれば年3万円、500万円であれば年15万円程度です。配当収入は月に数千円から1万円程度の“お小遣いのようなもの”と考えた方がいいでしょう。
配当金と聞くとラクして得られる収入のようなイメージがあるかもしれませんが、実際にはそれほどリターンの高い投資ではありません。
それでも、株を持っているだけでお金が入ってくるわけですから、投資として魅力的であることは間違いないでしょう。
長期保有を目指す
配当収入を少ないと感じるかもしれませんが、一度その株を買えば、売らない限りずっと配当金がもらえるので、長期的にコツコツ貯めるにはいいでしょう。
こうした長期保有をして安定的に収入を得るには、いくつかの条件があります。
まずは減配や無配にならないような銘柄を選ぶこと。
そして分散投資をすることです。
減配や無配にならないような銘柄というのは、前項で説明した条件を満たす銘柄を選ぶ必要がありますが、なかなか投資初心者には難しいものがあります。
しかし、多くの証券会社のサイトには「銘柄スクリーニング」と言って、条件にあった銘柄を選定してくれる機能があります。そこで配当利回りの高い銘柄を検索するだけでなく、時価総額や自己資本比率、様々な指標に即した検索をかけることができます。もっと簡単に「大型優良型」「成長型」などでも検索がかけられるので、初心者でも検索しやすいでしょう。
分散投資をするには
銘柄スクリーニングで条件にあった銘柄を見つけたとしても、一つの銘柄に集中投資をするのはリスクがあります。なるべく業種や業態の違う会社に分散投資をしましょう。
とは言え、資金は限られていると思いますので、一回で購入することはせず、時間をかけて、少しずつ、株価が下がっている局面を探して購入するとよいでしょう。
投資の楽しみの一つ、配当金を紹介しましたが、もう一つの楽しみでもある株主優待がもらえるかもしれません。基本を守って、コツコツ投資を心掛けましょう!
Text:石倉 博子(いしくら ひろこ)
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター
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