更新日: 2019.08.07 株・株式・FX投資

FX取引をスタートするときは、「売りから」と「買いから」のどちらかを見極める

FX取引をスタートするときは、「売りから」と「買いから」のどちらかを見極める
FX取引の特徴に、円高でも円安でも利益を上げることが出来るという点があります。これは人気の理由の一つと考えられます。株式投資なら、株を買って値上がりを待ち、上がったところで売却して利益を得られますから、将来値上がると思った時にのみ、取引を始めます。それに対して、FX取引では、将来値下がると思っても、始めることが出来るのです。その仕組みについて考えます。
宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

「売りから入る」ことも出来る

今、為替相場が1ドル100円だとします。円安になるだろうと思い、ドルを買い、思惑通りの円安で101円になれば、1円の利益が出ます。先程の株式投資と同じです。このやり方では、円高になるだろうと予想した場合は取引できません。
 
しかし、FX取引では「売りから入る」ことが出来るので、今後円高になるだろうという局面でも取引することが可能です。今1ドル101円だけど、円高で100円なるだろう~の時は、先に101円で売るのです。
 
持っていないのに売るって……と馴染みにくいですが、これが出来ます。1ドル100円になったところで決済するのと同じように、1円の利益となります。この取引きは「空売り」とも呼ばれています。
 
もう少し具体的に説明しましょう。例えば1ドル101円のとき、「売りから」入る場合、まず100ドルを借りると仮定します。それを売って円に変えると10,100円になります。その後円高になって、1ドル100円になったときに決済すれば、借りていた100ドルと100円が手元に残るので、借りていた100ドルを返して、100円が儲けとなります。
 
普通は、自分の手元にある1万円でドルを買うことから(これが「買いから」で一般的な取引)スタートするのですが、「売りから」は先にお金を借りるところからスタートして、後で必ず返さなければならないため、「買いから」よりも複雑になってしまうのです。
 
やはり初めは王道の「買いから」取引するのがお勧めですが、「売りから」も状況に応じて使えるようになると、取引のチャンスが広がります。
  

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金利差に注意する

「売りから入る」場合の注意点に、スワップポイントというものがあります。これは異なる通貨間の金利差に相当するものですが、外貨預金の場合の利息のようなものです。例えば、金利の高い南アフリカのランドと円を例にします。
 
南アフリカランドの金利が7%、日本の金利が0.1%と仮定します。南アフリカランドで「買いから入る」取引をした場合、金利差6.9%に相当する分がスワップポイントとして、毎日受け取ることが出来ます。逆に「売りから入る」取引の場合は、支払わなければならなくなるのです。
 
アメリカの金利も引き上げられている昨今、スワップポイントは重要です(下図参照)。「売りから入って」長く持ってしまうと、毎日払うことになってしまいます。慎重に始めてください。
 


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