住宅ローンの返済目安を導く前に。「無理のない返済計画」の考え方って? | ファイナンシャルフィールド

更新日: 2021.10.26 住宅ローン

住宅ローンの返済目安を導く前に。「無理のない返済計画」の考え方って?

執筆者 : 重定賢治

住宅ローンの返済目安を導く前に。「無理のない返済計画」の考え方って?
FPとして、住宅ローンの返済に関するご相談を受ける中で、かつてより住宅ローンが借りやすくなっていると感じています。
 
これにはいくつか理由がありますが、ご相談者の家計を分析していると、「住宅ローンを組むときの頭金が少ない」「月々の返済額が多い」といった共通点が浮かびあがってきます。
 
現状では、リーマンショック以降の大規模な金融緩和政策により、住宅ローンの金利が低い水準でおさえられています。金融機関としては苦しい経営を余儀なくされている状況ですが、この過程で無理な借り入れが増えてきているような気がします。
 
では、わが家にとって適切な「住宅ローンの返済目安」をどのように導いたらいいのでしょうか。
 
重定賢治

執筆者:重定賢治

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

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夢のマイホーム。心配なのはローンの返済だけ?

“ 子どもが生まれて、それまで住んでいたアパートが手狭になったため、家族のために注文住宅を購入したいと思います。でも、頭金はほとんど準備できません。
 
ハウスメーカーを通じて、銀行から提示された返済プランに目を通してみると、元金均等返済、毎月9万円強の返済で、ボーナス払いはしないという内容でした。わが家の場合、この返済プランで本当に大丈夫でしょうか。“
 
こういったご相談は、今やめずらしくありません。
 
このケースの場合、ご相談者が気になっていることは、単純に住宅ローンを返せるかではありません。子育てしながら、老後のお金を貯める必要を感じているため、なるべくなら「無理のない返済計画」をたてていきたいということです。
 
当たり前のことですが、月々のローン返済額が多い場合、必然的に余分なお金が生まれにくくなります。
 
そのため、家計の中でお金の流れを検証し、毎月余るお金と毎月貯められるお金をシミュレーションしていく必要があります。
 

わが家の「無理のない返済計画」とは

返済計画をたてるうえで重要なのが「家計簿」です。
 
家計簿は、わが家における、お金の「入り」と「出」がいくらで、毎月、「余るお金」と「貯まるお金」がいくらかを見るためにつけるものです。
 
目的としては「お金の流れがどうなっているかを把握する」ためにつけるものですが、これがない場合、どうしてもどんぶり勘定になってしまいます。
 
例えば、「夫の収入が毎月いくらぐらいで、月々、これぐらいお金が消えていくので、住宅ローンの返済がこれぐらいあってもまだ大丈夫」のような考え方です。
 
確かに、ご主人の収入や、奥さまも含めた世帯収入が多ければ、このようなアプローチも成り立つとは思います。
 
しかし、住宅ローンを考えるときは、家計の中で「無理のない返済」の水準がいくらかを推計する必要があります。
 
まずは、収入について考えます。収入は、「お給料」と「ボーナス」、さらに「定期昇給」「退職金」「何歳まで働くか」そして「公的年金」などです。
 
次に支出ですが、「基本生活費」「教育関連費」「住宅関連費」「自動車関連費」「社会保険料」「所得税・住民税」、そのほか「介護関連費」などの予測をたてていきます。
 
その結果、毎年の「余るお金」と「貯められるお金」が割り出されてきます。
 
ここまで確認したうえで、住宅ローンの「返済方法」と「繰り上げ返済・完済計画」をたてていきます。これが「無理のない返済計画」です。

大事なのは「家を経営する」という発想

ローンの返済計画で注意しておいてもらいたいのが、銀行などが提示する住宅ローンの「返済計画表」です。
 
これは単に、毎月の返済金額が書かれている返済スケジュールなので、これをもって返済計画をたてたと思っているのは問題ありです。
 
大事なのは、返済計画表の内容がわが家の家計にあっているかどうかです。
 
先に説明した「収入」「支出」「あまるお金と貯まるお金(純利益)」が将来的にどうなるかという「キャッシュフロー(お金の流れ)」についてのシミュレーションをたて、そのうえで返済計画をたてるのが筋です。
 
もし、自分が会社の経営者なら、借金をする場合、どんぶり勘定でお金を借りるでしょうか。事業計画がもともとあり、それにもとづいて「どのタイミングで、どのようにお金を借り、どのようにお金を返していくか」を考えると思います。
 
家計も同じで、「家を経営する」という発想で取り組んでいくと、わが家にあった住宅ローンの返済「目安」がより具体的にみえてくると思います。
 
次回は、夢のマイホームについての、これからの考え方についてお伝えしていきます。
 
Text:重定 賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
 

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