最終更新日: 2019.06.13 公開日: 2019.06.04

会社の福利厚生で入った企業型確定拠出年金。そのレポートの見方と注意点

会社の福利厚生制度として、勤務している会社に企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)制度がある方なら、運営管理機関から年に1回ないし2回レポート(お知らせ)が封書で送られてきます。
 
正式には記録関連運営管理機関といい、レコードキーパー(RK)とも言われます(以下RK)。このRKの役割は、企業型DCの加入者の記録、管理、加入者からの運用指図の取りまとめ、残高報告や年金など給付金の請求を受け付ける機関です。
 
ここでは2社のレポートの見方とメンテナンスの方法について見ていきます。
 

企業型DC加入者は自分のRKを再確認する

RKは現在4社ありますが、代表される会社が以下の2社です。
 
(1) 日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社(以下NRK)
(2) 日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社(以下JIS&T)

 
正式な会社名が長いので、アルファベットの略語で呼ぶ方も多いかと思います。
 
また、RKによってレポートの名称も異なってきます。(1)のNRKは、「確定拠出年金・残高のお知らせ」、(2)のJIS&Tは、「確定拠出年金お取引状況のお知らせ」と記載されます。
 
この年金資産の評価額などの数字は、3月31日など基準日時点での記載となっています。よってレポートが届いた時点での数字ではありません。また、住所変更や老齢給付金などを受け取る際にも必ず連絡をする重要な機関になります。
 
レポートには、加入者番号や口座番号の記載もありますので、番号を忘れそうな方は別に控えるなどしておくと良いでしょう。リアルタイムの自分の年金資評価額をWEBで確認する場合に必要になるからです。
 

レポートで確認するところは3つ。企業型DC加入者が知っておきたいこと

お勤めの会社で企業型DC加入者のため投資教育などの研修がある場合は、レポートの見方を教えてくれる機会があるかもしれません。また、企業型DCの説明会でガイドブックの配布があった場合には、レポートの見方が記載されていると思いますので確認してみてください。
 
レポートで確認するところはざっくり3つです。
 
1.資産評価額と評価損益
1枚目に記載がある資産評価額と評価損益です。NRKは左側に、JIS&Tは真ん中に記載があります。
 
2.運用商品と比率
自分がどの商品を運用しているのかを見ます。定期預金や保険商品などの元本確保型商品か、国内外の投資信託、バランス型、ターゲットイヤー型など、毎月運用している商品と現在の運用の比率を確認してください。
 
3.毎月の掛金額
月額の掛金の詳細が記載してあります。会社が拠出している掛金が事業主掛金です。加入者掛金額の記載があれば、マッチング拠出(従業員拠出)で加入者自身も自分の給与から拠出している掛金になります。
 
個人型確定拠出年金(iDeCo、以下イデコ)と違って、運営管理機関などの手数料は会社負担となっていますので、手数料の明細で確認してください。
 
また、会社によって変わりますが、企業型DC制度以外で確定給付企業年金や退職一時金制度の併用の場合は、会社の方で「想定利回り」が設定されている場合もあります。
 
「想定利回り」とは、企業型DC制度は将来の年金資産がいくらになるのかが不確定なので、企業型DC制度を導入する前と比べて同水準の給付額にするために必要となる運用利回りのことをいいます。
 
0%~2%台の会社が多いかと思いますが、想定利回りを確認して、それ以上の運用実績になるような運用を心がけてください。
 

年1回の確認とメンテナンスの方法

この封書で送付されるレポートで確認するのと同時に、WEBやコールセンターでリアルタイムの評価額を確認したいところです。企業型DCの詳細は、最低でも年1回は上記3つの事項を中心に確認するようにしてください。
 
会社が拠出している掛金は、自分の意志で増減することはできませんが、マッチング拠出や自分の給与から掛金を拠出できる選択制ならば、出来る範囲で活用した方が老後資金(退職金)目的では効率的です。
 
メンテナンスの方法は2つあります。
 
(1)毎月の掛金で購入する運用商品の配分を変更する運用割合変更(商品別配分変更)。
(2)運用商品の残高の一部を売却(解約)して、他の運用商品を購入(預け替え)する運用商品の預け替え(スイッチング)。

 
(2)の運用商品の預け替え(スイッチング)は、中途解約して新しく運用商品を購入することになります。
 
保険商品に例えるなら中途解約をした場合に解約控除がかかったり、定期預金に例えるなら中途解約利率になったりします。預け替えをすると、結果利息が少なくなることもありますので注意が必要です。
 
この2つのメンテナンスは、いつでも無料でWEBやコールセンターで手続きが可能です。各自の運用方針やライフプランなどを考えて行ってください。また、勤め先の担当者やファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談されるのもいいかもしれません。
 
執筆者:末次祐治(すえつぐ ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表
 



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