更新日: 2019.06.13 その他

新入社員の給料の使い道を考える。今のうちに身につけておきたいこと

執筆者 : 當舎緑

新入社員の給料の使い道を考える。今のうちに身につけておきたいこと
新入社員が初めてのお給料をもらう4月。と思えば、今年はすぐに大型連休が始まり、時間ができ、初めての給料の使い道をゆっくりと考えられたことでしょう。
 
平成30年度の大卒社員の初任給平均は206,700円(出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査(初任給)」。最低賃金の上昇を受けて、前年比0.3%上昇しています。平成31年度はまだ公的なデータは出ていませんが、今年も上昇すると思われます。
 
今回は、新入社員の給料の使い道を考えてみましょう。
 
當舎緑

執筆者:當舎緑(とうしゃ みどり)

社会保険労務士。行政書士。CFP(R)。

阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。著書は、「3級FP過去問題集」(金融ブックス)。「子どもにかけるお金の本」(主婦の友社)「もらい忘れ年金の受け取り方」(近代セールス社)など。女2人男1人の3児の母でもある。
 

給料は総額でなく、手取りで見る

就活をするとき、給料の総額でその会社を判断するかと思いますが、給料の使い道を考えていく上で、手取りの金額を見る必要があります。
 
給料からは、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料、所得税など、法律に定められた項目が控除されます。
 
その他、会社によっては、親睦旅行のための積み立てや寮費、食事代、慶弔費などを控除することがありますが、これら全てを控除した上で「手取り」がいくらなのかを考えてみましょう。
 
もし、奨学金の返済がある場合には、実際返済が始まるのは卒業後、半年経過後ですが、その金額も控除したものとして手取りを計算するようにしましょう。
 
奨学金の返済額は、返済年月を長くすると、一か月あたりは確かに少なくなるかもしれませんが、奨学金の場合、「返せるときに早く返す」ということを考えたいものです。
 

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自分にとっての優先順位を決める

会社で加入できる保険に、「団体保険」というものがあります。これは、民間の保険会社が、会社経由であれば、団体扱いで、加入者数が多くなることから、保険料が普通に加入するよりも安くなります。
 
ですから、もし、自分が加入したいと思う保険が、団体扱いで加入でき、給料から保険料が天引きされるなら、「加入するべき」です。
 
ただ、20代の方は、よくわからないまま、高額な保険に加入している方もいらっしゃいます。例えば、「社会人になったら責任も出てくるし、親御さんのためにも死亡保障くらい入っておいたら?」と言われたらどうでしょう。
 
また、「老後、公的年金は信用できないので、貯蓄機能もある養老保険に加入して、自分で老後資金を作ってみては?」と勧誘されることもあるでしょう。お金を自由に使える新入社員だからこそ、様々な勧誘を受けることも多いはずです。
 
しかし、独身の場合、あまり高額な死亡保障は必要ありませんし、老後の公的年金が信用できないといっても、公的年金以外の終身支給される年金は、高額な保険料を払わない限り、民間では考えられません。
 
新入社員の場合、他人に勧められても、まずはいったん持ち帰り、自分にとっての優先順位を考える癖を付けましょう。
 

給料が少ないと思わず、少ない中でも貯蓄する

新入社員の初任給はスタートですから、少ないのは当たり前です。その中から様々な項目が控除されて手取りが計算できれば、その金額のうち、「10%を貯蓄する」などと明確な目標を立てましょう。
 
もっと多くでも構いませんが、継続できるということが大事ですので、まずは無理のない金額で設定しましょう。その10%の金額のうち、配分として、優先すべきは、奨学金や教育ローンなどの、借金を返済すること、その上で、目的ごとの積立をすることを考えましょう。
 
もし、数年後に結婚を考えているのであれば、結婚資金としてNISAなど、運用益が非課税なものが適しているでしょう。また、将来が心配ということであれば、会社に、個人で国民年金連合会に加入手続きを取り、個人型の確定拠出年金(iDeCo)に加入することを考えましょう。
 
これらの金融商品は、加入しても運用しなければ意味がありません。経済の動向、運用したことによる経費、税金など、しっかりと勉強しながら運用してください。新入社員だからこそ、試行錯誤しながら運用していくことが可能となります。
 
最近は会社に入社しても、一生この会社で勤めあげるという感覚がほとんどない方が多くなってきています。平成最後の今年の新入社員もおそらくそうでしょう。
 
転職するたび給料が増額されれば問題はないですが、収入が下がったとしても「やりがいのある仕事をしたい」と転職をする方もいらっしゃいます。
 
改元されて令和になり、今後多様化は一層進み、右肩上がりの収入が維持できる方が多いとは思えません。まずは初任給から、きっちり貯蓄する習慣をぜひ始めましょう。
 
執筆者:當舎緑(とうしゃ みどり)
社会保険労務士。行政書士。CFP(R)。