公開日: 2020.04.17 税金

医療費控除の対象になる交通費。その条件と申請方法とは?

1年間に支払った医療費が一定額を超えると、確定申告で医療費控除を受けることができます。支払った医療費の金額には、治療を受けるための交通費も含めることができます。
 
申請には一定の条件があります。正しく申告できるように条件を把握して、事前に準備しましょう。
 
杉浦詔子

執筆者:

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

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杉浦詔子

執筆者:

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

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交通費の対象となるもの、ならないもの

医療費の額に含めることができる交通費にはどのようなものがあるのでしょうか。
 
国税庁ホームページの「所得税基本通達73-3」によれば、医療費控除の対象となる通院費は、医師等による診察等を受けるため直接必要なもので、かつ、通常必要なものであることとされています。この場合の通院費とは、電車賃やバス賃などのように、サービスの対価として支払いされるものをいいます。
 
それでは、利用する交通機関が医療費に含められるか否かを確認していきましょう。

(1)バス

公共交通機関である乗り合いバスは、医療費控除の対象に含めることができます。領収書の発行がないので、利用した日付と乗車バス停と下車のバス停の名前、交通費の金額をメモしておくようにしましょう。観光バスなどをチャーターする場合は、医療費控除の対象外となります。

(2)電車

バスと同じように医療費控除の対象になります。ただし、里帰り出産のため帰省する際の交通費は医療費控除の対象となりません。これは通院するための費用ではなく、帰省の費用とみなされるからです。

(3)タクシー

タクシーは、公共交通機関で通院できないほどの病気やけがの場合に限り、医療費控除の対象となります。風邪や打撲など公共交通機関で通院が可能な病状の場合は、タクシー代は医療費控除の対象外となります。

(4)自家用車でのガソリン代や駐車料金

自家用車通院のガソリン代や駐車場の料金は、医療費控除の対象となりません。ガソリン代や駐車場代は通院のためだけに使われたかという事実がつかみにくく、通院以外の目的のために使うことも可能だからです。なお、病院内の駐車場の駐車料金も医療費控除の対象となりません。

(5)自家用車での高速代

高速代についても、ガソリン代や駐車料金と同様に、医療費控除の対象とはなりません。ただし、病状が重く、公共交通機関で通院できないときのタクシー利用の場合には、タクシー代の中に含まれる高速道路の利用料金は医療費控除の対象に含められます。

通院に付き添ったときの交通費は?

それでは、家族の通院に付き添ったときや、入院している家族へお見舞いしたときの交通費は、医療費控除に含めることができるのでしょうか。

(1)家族の見舞い

入院している家族を見舞った際の交通費は、医療費控除に含めることができません。医療費控除の対象は治療目的の交通費です。お見舞いの家族は治療しないため、医療費控除の対象外なのです。

(2)治療への付き添い

家族の治療に付き添った人の交通費は、医療費控除の対象となることがあります。例えば、子どもや、大人でも1人で通院できない病状のときは、親や配偶者が付き添わないと通院できないこともあります。
 
よって、付き添いの交通費も医療費控除の対象になります。1人で通院ができない高齢者の通院に付き添うケースも同様です。なお、1人で通院できる方の通院に付き添った場合は、付き添った人の交通費は医療費控除の対象になりません。

交通費を医療費控除する際の方法

実際に医療費控除を確定申告するときの方法を確認しましょう。

(1)準備する書類

治療費は病院等で発行されたレシートや領収書を準備しますが、医療費控除の対象となる交通費の中には、電車代やバス代など公共交通機関で領収書が発行されないものもあります。このような場合は、「いつ(日付)」「誰が(家族の名前)」「どこからどこまで乗車(乗車区間)」「いくら(金額)」をメモしておきます。
 
メモしたものを、表計算ソフトなどを使用して入力し、通院記録と照らし合わせやすいように整理しておきましょう。後からまとめて表計算ソフトなどに入力するときは、病院のレシートの裏などにメモ書きをしておくと、スムーズに入力できます。

(2)医療費集計フォームの利用

独自で表計算ソフトを利用している方もいると思いますが、国税庁の確定申告書作成コーナーには「医療費集計フォーム」があらかじめ準備されています。フォームを利用して作成すると、確定申告書にそのまま転記できて、ミスなく入力できるので便利です。
 
フォームに交通費を入力する際は、治療費の次の行に交通費を入力すると、入力漏れや間違いがないかなどの確認がしやすくなります。

(3)確定申告書の提出

作成した確定申告書は、印刷して税務署に持参または郵送する、またはe-Taxにて送信するなどで管轄の税務署に提出します。

まとめ

病院等に通院するための交通費が医療費控除の対象となるかならないかについては、利用した交通機関や、交通費が治療者本人のものかなどにより異なります。
 
医療費控除の対象となるか迷うこともあります。病気やケガの治療で入通院するために必要であり、公共の交通機関を使った交通費は医療費控除の対象となることを覚えておき、治療を受ける都度、医療費控除の対象か確認して、メモを残しておくことで、確定申告を速やかに進めることができます。
 
出典
国税庁「No.1122 医療費控除の対象となる医療費」
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

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