最終更新日: 2020.04.15 公開日: 2020.04.20
年金

2020年9月から高報酬の人の厚生年金保険料が上がる?どれくらい上がるの?

会社員の毎月の給与から引かれている厚生年金保険料。2020年9月分から報酬が高い人の厚生年金保険料が上がることになります。
 
井内義典

執筆者:

執筆者:井内義典(いのうち よしのり)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、特定社会保険労務士、1級DCプランナー

1982年生まれ。株式会社よこはまライフプランニング代表取締役。

資格学校勤務時代には教材編集等の制作業務や学習相談業務に従事し、個人開業の社会保険労務士・FPとしては公的年金に関する研修講師を務め、また、公的年金の相談業務も経験してきている。

これらの経験を活かして、専門誌で年金に関する執筆を行っている。2018年に、年金やライフプランに関する相談・提案、教育研修、制作、調査研究の各事業を行うための株式会社よこはまライフプランニングを設立、横浜を中心に首都圏で活動中。日本年金学会会員、日本FP学会準会員。

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井内義典

執筆者:

執筆者:井内義典(いのうち よしのり)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、特定社会保険労務士、1級DCプランナー

1982年生まれ。株式会社よこはまライフプランニング代表取締役。

資格学校勤務時代には教材編集等の制作業務や学習相談業務に従事し、個人開業の社会保険労務士・FPとしては公的年金に関する研修講師を務め、また、公的年金の相談業務も経験してきている。

これらの経験を活かして、専門誌で年金に関する執筆を行っている。2018年に、年金やライフプランに関する相談・提案、教育研修、制作、調査研究の各事業を行うための株式会社よこはまライフプランニングを設立、横浜を中心に首都圏で活動中。日本年金学会会員、日本FP学会準会員。

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標準報酬月額の等級が32等級に

厚生年金保険料は、標準報酬月額に厚生年金保険料率を掛けて計算します。標準報酬月額は保険料の計算に用いる報酬(給与など)の月額で、実際の報酬の月額に応じて等級ごとに区分されたものとなります。
 
定時決定、資格取得時決定、随時改定など標準報酬月額の決定・改定方法は複数ありますが、基本給のほか通勤手当など報酬に含まれるものを足し合わせた上で、報酬の月額を該当する等級に当てはめて標準報酬月額を決定します。
 
この標準報酬月額について、厚生年金保険制度上は、これまで報酬月額によって1等級から31等級まで区分され、最高等級は31等級・62万円となっていました。
 
しかし、2020年9月より31等級62万円の上に、32等級・65万円の標準報酬月額が設定されます。2020年8月分までは31等級が最高等級であるため、報酬の月額が60万5000円以上の人はすべて標準報酬月額62万円となります。
 
しかし2020年9月分からは、そのうち63万5000円未満の人は31等級62万円のままで、63万5000円以上の人は新しい最高等級である32等級65万円となります(【図表1】)。
 


 
厚生年金保険制度では、3月31日時点で、全厚生年金被保険者の標準報酬月額を平均した額の2倍の額が最高等級の標準報酬月額を超え、これが継続する場合、その年の9月から新たな等級を加えることができることとなっているため、今回このルールによって新しい等級・32等級が設けられます。

高報酬の人は保険料が上がる

これまでは、実際の毎月の報酬が80万円の人も100万円の人も、標準報酬月額は62万円と設定され、各月の厚生年金保険料の計算においては、62万円に厚生年金保険料率を掛けることになっていました。
 
2017年9月以降、会社員等の第1号厚生年金被保険者の保険料率は18.3%で、月額保険料は62万円×18.3%で11万3460円、被保険者負担分はその半額の5万6730円になるため、給与からは5万6730円が控除される計算になります。
 
しかしこれらの人は、2020年9月分の保険料から65万円に保険料率18.3%を掛けることになるため、結果、保険料が増えます。
 
標準報酬月額65万円に18.3%を掛けると11万8950円になり、被保険者負担分はその半額の5万9475円ですので、被保険者の給与から引かれる額は5万6730円の場合より2745円増えることになります(【図表2】)。
 


 
このように、報酬の高い人は保険料が上がりますが、その一方、将来受ける老齢厚生年金(報酬比例部分)については、標準報酬月額65万円分を元に計算されることになります。
 
年金の受給額は、厚生年金加入期間中の標準報酬月額(+賞与が支給された場合の標準賞与額)によって決まる報酬比例制になっていますが、これまでの62万円分で計算される場合よりも多く計算されることになるでしょう。
 
執筆者:井内義典
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、特定社会保険労務士、1級DCプランナー

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