更新日: 2019.11.21 その他年金

年金機構からの黄色い封筒。。そんな人は、なるべく早めの手続きを!

執筆者 : 柘植輝

年金機構からの黄色い封筒。。そんな人は、なるべく早めの手続きを!
2019年10月1日より年金生活者支援給付金制度が始まりました。それに伴い、一部の人に年金機構より黄緑色の封筒が届くようになっています。黄緑色の封筒と年金生活者支援給付金制度との関係はいかなるものなのでしょうか。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

黄緑色の封筒の正体は年金生活者支援給付金の請求書

2019年10月1日より、年金生活者支援給付金制度がスタートしました。これにより、給付金の対象となる方には2019年9月上旬より、日本年金機構から順次黄緑色の封筒が送られるようになりました。
 
その封筒の中には制度の説明や受給するために必要な書類などが封入されています、見慣れない黄緑色の封筒が届いたからと慌てる必要はありません。

年金生活者支援給付金制度って何?

年金生活者支援給付金とは、収入の少ない年金生活者を対象とした給付金制度です。収入の少ない公的年金生活者の生活を図るために公的年金に上乗せして支給される給付金なのです。
 
支給対象となる人は老齢・障害・遺族基礎年金を受給しており、かつ、一定の要件を満たす方になります。
 
以下にそれぞれの要件や金額について説明していきます。詳細を知りたい方は、最寄りの年金事務所へ問い合わせてみるとよいでしょう。
 
■老齢基礎年金を受給している場合
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額とその他の所得金額の合計額が87万9300円以下
※障害・遺族年金等非課税の収入は除く
 
上記条件を全て満たす人が給付金を受け取ることができます。
 
金額は月額5000円を基準に、保険料を収めてきた期間をもとに算出されます。具体的な金額については個別の事情によって大きく異なります。
 
■障害基礎年金を受給している場合
・障害基礎年金の受給者である
・前年の所得が4621000円である(扶養親族の数により変動する場合あり)
※障害年金など非課税収入は所得に含みません。
 
上記の条件を満たす場合に支給されます。給付額は障害等級2級であれば月額5000円が、1級であれば6250円が支給されます。
 
■遺族基礎年金を受給している場合
・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得が4621000円以下である(扶養親族の数により変動する場合あり)
※遺族年金など非課税収入は所得に含みません。
 
給付される金額は月額5000円です。ただし、2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は5000円をその人数で割った金額を受給することになります。
 
例えば、2人の子どもが受給している場合、5000円を2人で割った金額である2500円ずつ受給することになります。

給付金を受け取るにはどうしたらいい?

2019年4月1日時点で老齢基礎年金などを受給しており、かつ給付金の対象となっている方は年金機構より送られてくる黄緑色の封筒に同封されている「年金生活者支援給付金請求書」に所定の事項を記入し、返送するだけです。
 
2019年4月2日以降に老齢基礎年金などを受給する場合は年金の受給請求を行うための書類と一緒に給付金の申請書が届くため、年金の受給請求と同時に行うようにしてください。
 
原則として添付書類などは不要です。給付金は、2ヶ月分を翌々月の中旬に年金と同じ受取口座に年金とは別に支払われます。
 
なお、2020年1月以降に申請した場合、申請した月の翌月分からの給付となることに注意してください。申請が遅れればその分だけ受け取れる給付金が少なくなってしまいます。

まとめ

2019年9月以降、年金生活者支援給付金制度の対象となる人には黄緑色の封筒で年金生活者支援給付金制度についてのお知らせが届きます。手続きが遅れると大切な給付金の受け取りも遅れてしまいますので気をつけましょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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