更新日: 2020.04.06 その他相続

おひとりさまの「終活」葬儀・相続はどうする?40代になったら準備すること

執筆者 : 寺門美和子

おひとりさまの「終活」葬儀・相続はどうする?40代になったら準備すること
他人ごとではありません。40代後半に離婚をした筆者も、もれなくお一人様。子供もいません。周りを見渡しても単身世帯は多く、今後も増えるでしょう。超高齢化社会に向けて、お一人様(単身世帯)の方々は、しっかりと人生の後半を考えておく必要があるかと思います。
 

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寺門美和子

執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)

ファイナンシャルプランナー、相続診断士

公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
大手流通業界系のファッションビジネスを12年経験。ビジネスの面白さを体感するが、結婚を機に退職。その後夫の仕事(整体)で、主にマネージメント・経営等、裏方を担当。マスコミでも話題となり、忙しい日々過ごす。しかし、20年後に離婚。長い間従事した「からだ系ビジネス」では資格を有しておらず『資格の大切さ』を実感し『人生のやり直し』を決意。自らの経験を活かした夫婦問題カウンセラーの資格を目指す中「離婚後の女性が自立する難しさ」を目のあたりにする。また自らの財産分与の運用の未熟さの反省もあり研究する中に、FPの仕事と出会う。『からだと心とお金』の幸せは三つ巴。からだと心の癒しや健康法は巷に情報が充実し身近なのに、なぜお金や資産の事はこんなに解りづらいのだろう?特に女性には敷居が高い現実。「もっとやさしく、わかりやすくお金や資産の提案がしたい」という想いから、FPの資格を取得。第二の成人式、40歳を迎えたことを機に女性が資産運用について学び直す提案業務を行っている。
※確定拠出年金相談ねっと https://wiselife.biz/fp/mterakado/
女性のための電話相談『ボイスマルシェ』   https://www.voicemarche.jp/advisers/781 

昭和のサザエさん型の暮らしと令和の暮らし

昭和時代は、TVアニメ「サザエさん」の一家のように三世代同居が多かったのです。筆者もそうでしたし、友人達を見てもとても多くの同居世帯がありました。
 
しかし、少子高齢化を背景に夫婦のみの世帯、配偶者に先立たれた世帯、離婚して一人になった世帯、そして未婚による一人世帯が増えています。特に未婚による世帯増加の要因は、結婚したくない・家庭に縛られたくないという30・40代の男性が増えているからかもしれません。
 
夫婦問題コンサルタントをしている筆者の所には「夫が給与明細を見せてくれない・教えてくれない」という問題が後を絶ちません。
 
ある時、30代・40代の独身男性数名にインタビューしました。そうしたら「なんで配偶者に自分の稼いだ給与を渡さないといけないのか」「給与明細なんか見せるわけがない」「だから結婚したくない」と異口同音、話されたのにはビックリ。
 
「サザエさん」に登場するノリヘイさんやマスオさんのように働き、フネさんやサザエさんのような専業主婦として家庭を守るという家族層は、遠い昔話なのかもしれません。
 
令和時代の今は、男女共に意識が変わっているのです。また、平均年収や保障も昭和と違いますから、それは仕方ないでしょう。
 

 

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中年になったら準備すること

家族がいれば家族が世話をしてくれる老後ですが、家族がいない単身世帯の人は、終活が重要だと思います。「まだそんな先のことは考えられない」と思うかもしれません。まだ現役世代ですから、四六時中「終活」のことは考えられないでしょう。
 
しかし、終活は時間がかかるものです。時間をかけて、色々観て回り、研究・研鑽を重ねなければなりません。これは、子供がいても同じかもしれません。配偶者に先立たれたり、老々介護状態だったりした場合も、やはり同じこと。自立をしていくことが求められています。
 
終活で考えなくてはならない代表的なことは以下だと思います。
 
●老後のお金・生活費の確保(これは30~40代から始めると楽です)
●老後の住まい(賃貸で住み続けられるのか、バリアフリー対応は大丈夫か?)
●老後の生き甲斐(定年後、高齢期、急に趣味や生き甲斐をみつけるのは大変です)
●老後の体作り(一人暮らしは体力勝負。健康増進を意識して)
●老後の介護(どのようにして欲しいのか希望を遺すこと)
●老後の資産管理(自分が認知症になった場合、誰に資産管理をお願いするのか)
●老後の終末医療(もし自分に何かがあった時、延命治療の在り方)
●老後の生前整理(物・資産など不要なものの整理処分をしておく)
●自分の葬儀スタイル(希望と経費を遺しておく)
●自分のお墓の準備(希望があれば遺しておく)
●相続対策(亡くなった後の資産を誰に託すのか決める)
 
場合によっては「遺言書」が必要です。いや、重要でしょう。そして「エンディングノート」に細やかな想いを残しておくことが、遺された家族・友人達への恩返しと言っても過言ではありません。
 

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自分には財産がないから心配いりません!

よくこのような言葉を聞くのですが、これほど迷惑なことはありません。遺された人への配慮が終活です。例え100万円でも、自分の資産が残った場合どうしますか? 大昔に加入していた終身保険の受取人が亡くなったご両親などになっていることはありませんか?
 
実際に身寄りがいな方(相続人がいない)方の資産は、国庫に帰属します。もし「遺言書」があれば、お世話になった方、自分の想いがある団体へ渡すこともできます。汗水かいて作った資産なのですから、自分の「想い」をしっかりと届けましょう。
 

終活はセカンドライフを充実させる取り組み

「終活」を死ぬための準備とするのはナンセンス。「秀活」ととらえ、自分の人生の折り返し地点で棚卸をすることを考えてみませんか。
 
人生100年時代を賢く生きるためには、駆け抜けてきた人生前半を振り返り、反省し思惟するのは素敵なこと。身体が衰える後半を楽しくするための智慧です。
 
また、振り返り作業は一度行ったからおしまい、ではなく、せめて3年に一度は見直しをしましょう。情報は、刻々と変化しています。先人の知恵と努力で、医療が、そして環境が整い、せっかく与えられた長い人生なのですから、楽しく賢く生き抜いていきたいものです。
 
執筆者:寺門美和子
ファイナンシャルプランナー、相続診断士