更新日: 2019.11.29 NISA

老後資金はやっぱり自助努力が必要? 知っておきたい、NISAとつみたてNISAの違い

執筆者 : 高畑智子

老後資金はやっぱり自助努力が必要? 知っておきたい、NISAとつみたてNISAの違い
お金を貯めるには、どんな方法があるでしょう? 思い浮かぶのは、銀行に預金する、国債や債券を買う、株式を買う、投資信託を買う等ではないでしょうか?しかし、現在は銀行に預けても利子がほとんど付きません。流動性を考慮すると、株式や投資信託を買うという選択肢になるのではないでしょうか?
 
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して、約20%の税金がかかります。NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です(※1)。
 
政府・金融庁はずいぶん前から、「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げています。その政策に従って、2014年にNISAが創設されました。その2年後には、未成年者を対象としたジュニアNISAが創設され、そして2018年につみたてNISAが導入されました。
 
高畑智子

執筆者:高畑智子(たかばたけ ともこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者

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おすすめポイント

【NISA】
・投資できる商品が多い
・NISA口座での国内株式 売買手数料0円
【つみたてNISA】
・幅広い投資信託ラインナップ
・100円から積立がスタートできる

NISA

NISAは、2014年1月にスタートした個人投資家のための税制優遇制度で、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。導入時、非課税枠が100万円でしたが、2016年に120万円へ変更されました。毎月10万円積み立てが可能です。
 
5年間そのまま保有することができますが、6年目に手続きをしない場合は、課税口座へ移されます。手続きをすることにより、6年目の非課税枠へ移し替えることができます(これをロールオーバーといいます)。
 
100万円から120万円へ増額されたのは、毎月10万円まで積み立てを可能にするためです。しかし、毎月10万円も積み立てできる人は限られるとして、2018年につみたてNISAが導入されました。
 

つみたてNISA

つみたてNISAは年間40万円を20年間積み立てることができます。つみたてNISAはロールオーバーがなく、21年目の非課税枠への移し替えはできません。つみたてNISAは長期的に積み立てる分散投資に適した商品に限定しているため、投資対象が公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限られます。
 

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NISAとつみたてNISAの比較

個人の課税期間は1月1日~12月31日となっています。NISAとつみたてNISAは併用して利用することができませんが、年によって選択を変えることができます。毎年、変更することも可能ですが、その都度金融機関へ届け出する必要があります。
 
NISAとつみたてNISAには大きな違いが3つあります。
 
一つ目は、1年に投資できる金額が違うこと。NISAは年間120万円ですが、つみたてNISAは40万円です。
 
二つ目は、保有できる年数が違うことです。NISAは5年間ですが、つみたてNISAは20年間保有できます。
 
三つ目は、投資できる商品が違います。NISAは株式や投資信託などが購入可能ですが、つみたてNISAは公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、対象商品が限られます。
 
これらの違いは、つみたてNISAは長期積み立てを念頭に置いていることにあります。頻繁に売買することを想定せず、毎月こつこつと積み立てて資産を形成することを目的としているからです。
 
優待を狙った個別株や、レバレッジを利かせた投資信託などで利益を短期で得ることを目的とされる方は、NISA口座の選択となります。NISAとつみたてNISAはこうした違いがあるため、ご自分の投資スタンスに合わせた口座を選択していただきたいと思います。
 
【出典】金融庁「NISAとは?」
 
執筆者:高畑智子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者